建て方と大工との違い

「建て方」と「大工」の仕事は混同されがちですが、それぞれの役割には明確な違いがあります。
建て方: 建て方は、主に建物の骨組み（構造部分）を組み立てる作業に特化しています。鉄骨建方の場合はクレーンなどの重機を使って鉄骨部材を組み立て、高所作業やボルト締め、溶接が主な作業となります。
一方、木造建方では木材で柱や梁を組み立て、屋根の棟上げまで行います。
建て方はあくまで「構造体を組む」ことが中心であり、その後の内装仕上げや細かい加工は含まれません。

大工: 大工は木造建築において、木材を加工しながら建物全体を仕上げる職人です。

大工は建て方の工程にも関わりますが、それ以外にも壁や床、天井など内装部分の施工や細部の仕上げ作業も担当します。
特に日本では、大工は伝統的な木造建築技術を持つ職人として高い評価を受けています。簡単に言えば、「建て方」は骨組みを作る専門的な工程であり、「大工」はその骨組みからさらに細かい部分まで施工する幅広い役割を担っていると言えます。